「縦スクロール漫画の台頭」
漫画家・田中圭一先生がデジタル漫画に関わる人から聞いた、最近の電子コミック事情
 
「縦スクロールマンガの台頭」
月間で1億円も売り上げる作品も結構あるとか。
読んでいるのは10代20代が中心で50代のマンガ関係者からはその実感が湧かない。



    ワールドワイドでは縦スクがもうデファクトスタンダードで、見開きマンガはガラケー化している。
    例えると、田舎で人力車を走らせて生計を立てているうちに、都会では蒸気機関車によって人力車は絶滅寸前、みたいな。

    ゲスト講師は学生たちに
    「見開きを学ぶのと並行して縦スクも描けるようになっておくこと」を強調した。
    日本の大手出版社も「縦スクが描ける人」を欲してきている、と。

    これも例えると、
    90年代の初頭に「私、パソコン使えます」と言えばどこでも就職できたのと似ている。



    縦スクの流儀は見開きとはまるで別物。
    寿司職人とパティシエくらい離れている。同じ「マンガ」で括ってはいけないものだ。

    思い起こせば1996年に玩具メーカーを退職してゲーム会社に入ってデジタル作画を覚えたことでボクは今も現役のマンガ家だ。
    同世代の漫画家で消えていった人が星の数ほどいることを思うと、縦スクの流儀は今こそ習得すべきだと思った。



    10年前、Twitterにタダでマンガをアップしていたボクは同業者にも鼻で笑われていた。Webでしか連載が無いと言ったら、同じようにバカにされた。
    今、縦スクロールマンガをキワモノ扱いしている人はよく考えるべきだと思った。



    流行しているものすべてが「正しい」とは思わないけど、今多くの人が熱狂している「それ」の、なにがコアなのか?
    その理由を解き明かしたいという好奇心だけは失ってはいけないと思う。エンタメでメシを食いたい人は。


    ボクは見開きマンガを否定するつもりは無い。
    しかし、
    世界では紙のマンガを読む文化のない(少ない)地域が多い一方スマホの所持率は高い。そこにスマホに特化した「縦スクロールマンガ」が浸透していくのは必然だと思う。



    同じマンガのようで
    「見開きマンガ」と「Webtoon」はまったく別物。
    見開きマンガをコマ単位で分解して縦に配置すればいいというものではない。
    それぞれの流儀がある。そこを勘違いしてはいけないと思う。

    Webtoonを見開きマンガのモドキだと考えたり、格下に見ている人も多い。
    これも心配だ。
    例えるなら
    5年くらい前のYouTube配信をシロウトが作ったものでテレビより格下だと考えていた流れに近い気がする。











    〇Twitterの反応

    海外での縦スク漫画、webtoonの人気は脅威ですね。
    comicoでやLINEでも読者多いですし

    一方ジャンプ+で一時期縦スクの連載が何作かありましたけど、売上は振るわず読みづらいという感想も多く、縦スクロール層との断絶が深刻化してるのではないかと。また単行本化しづらいというデメリットもありますね


    韓国マンガだと10年くらい前から縦スクが主流で、それを紙のマンガや電子書籍に落とし込むのもほぼ自動化されてるそうです。
    わたしのようなアラカンからすると、カラー化されている点も含めて、昔のフィルムコミックみたいと感じてしまいます。




    ジャンプでは縦スクロール限定の漫画賞も開催されています

    第一回では500を超える応募作がありました!


    第2回では中国最大級のマンガアプリのテンセント動漫との合同開催でした!
    日中多数応募者がいたようです


    縦スクロールジャンプ+作家へのインタビュー記事


    縦スクロール漫画を単行本化した結果、巻物タイプの本が主流になる未来が待っているかもしれない 
    そもそも漫画に限らず、
    デジタル書籍appのページをめくるUIが
    「右にスワイプ or 端っこをダブルタップ」という
    紙の「左親指を左にチョコっと弾く」動きと全然違う大きな動きなので、すこぶる読みにくい。

    ページ遷移の多い漫画だと尚更。

    小説も横書き&縦スクロールになればいいのに。



    縦スクもそうですが、フルカラーが世界の潮流らしく、昨今のフルカラー版コミックもその流れからかなと。

    アメコミスポーンは薄い(ページ数覚えてないから厚かったかもしれん)上にフルカラーのせいか高くてのぅ…。餓鬼が気軽に何冊も買えるもんじゃなかったばい…






    縦スクロールマンガは、文章が横書ならば、右から読む言語でも左から読む言語でも読み易そうだなと思います。
    縦書きの日本語だと、実際の視点と物語の区切りとが一致し難かったです。


    縦スクロールだと吹き出し内の文字が縦でも右からでも左からでも対応し易かったりもするからなんでしょうか。











     
    伸び率についても2013年の500億から2020年で3倍です。これを脅威に感じないというのは無理があると私は思います。
    この先10年に備えて縦スクロールの流儀を身につけることはおかしなことでしょうか?


    日本マンガの歴史がどのくらいあるかを考えれば、今後Webtoonから有名なキャラクターが出てくる可能性はあると思います。かつて少年ジャンプが部数でマガジンを抜いたとき、マガジンの編集者は「あしたのジョー」を越える作品はジャンプからは出ないと言い切りました。

    とにかく現時点で「こうだ」と言い切ることに意味はありません。10年後に日本マンガがWebtoonに圧勝している未来だってあるでしょう。逆もまたあると思います。近年台頭してきたWebtoonを脅威に感じるのも、新たなチャンスと思うのも漫画家として商売を続ける上で重要なことだと思います。





    縦スクロールのカラーコミックをメインに取り扱っている漫画サイト(アプリ)もすでにあるようです。


    comicoで連載中の作品は縦スクロール、カラーがメインとなっています。
    comicoには漫画の投稿も可能です。募集する作品はもちろん縦スクロールです。
    サイト内に縦スクロール漫画の描き方も掲載されています。



    ピッコマの漫画ビューアは縦・横どちらも対応していますが、一部作品は縦のみのものもあるようです。

    Renta!では漫画のカテゴリーとしてタテコミがあります。
    こちらのサイトに掲載されているものは、もともと見開きだったものを後から縦スクロール向けに編集したものがメインのようです。



    ! 発見

    そういえば、お絵かきソフトのクリスタのプリセットにも縦スクロール(webtoon)ありますよね
    webtoon書き出しとかもファイルメニューにありました
    一番大きいサイズですと1600×20000pxですごく大きなサイズΣ(゚д゚;)くらいにしか思っていませんでしたが、webtoon用規格がお絵描きソフトに標準搭載されるくらいには描き手もいるってことですよね

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